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独学で第二種電気工事士の技能試験に合格した時の勉強方法と使用した工具
第二種電気工事士の筆記試験は問題なく合格できたんですが、僕の中で技能試験がネックでしたね。何をどう勉強していけば良いのかわかりませんでした。
結論から言うと技能試験に必要な知識は、単線図から複線図を書けるようにする事、そして工具を使って正確な作業がおこなえる事です。
知識として知っておかなければいけない事は複線図の書き方のみです。あとは毎日工具に触れて体にその感覚を覚えさせていく事が大切です。
こちらも見てください
独学で第二種電気工事士の筆記に合格した時の勉強時間と学習サイトをご紹介
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第二種電気工事士(技能試験)の勉強方法と勉強時間
第二種電気工事士の技能試験時間は40分です。これはかなりタイトな試験時間で少しのミスでもタイムロスとなり、時間内での完成が難しくなります。
よく言われている技能試験での時間配分は、問題文を読み複線図を描くのに5分、作業に30分、見直しに5分という配分です。という事は作業を30分でこなせるようになっておかなければいけません。
複線図ですが、これは提出する必要がありません。あくまで自分がおこなう作業を確認するために作ります。中には複線図を書かない方もいるかも知れませんが、問題を確認するために書いておく方が良いです。
技能試験は事前に試験に出る候補問題が13問公表されます。なので、どれが出ても大丈夫なように13問とも練習しておく必要があります。
ちなみに僕は1問目の作業を練習でおこなった際に完成まで1時間20分かかりました。本番では30分で仕上げなければいけないのに50分もオーバーしている。
この時はかなり焦りましたね(笑)。絶対ムリやん!って思いました。でも、大丈夫です!このあと4問目・5問目と練習していくうちにどんどん作業時間も短くなります。
10問も練習をこなしていくと30分くらいで作業できるようになってきます。やっぱり毎日工具に触って作業に慣れるという事が大事です。
そしてケーブルの切断、ケーブル被覆の剥ぎ取り、ランプレセプタクルの「のの字曲げ」、コンセントやスイッチへの接続なども廃材を使用して練習するとOK。
練習材料は第二種電気工事士の技能試験用にセット売りされているんですが、13問分を1セット、13問分を2セット、13問分を3セットなどがあります。
2回は繰り返して練習をした方が良い。と言われたりしていますが、1セットで十分です。13問をひと通り練習すれば試験でも問題ないくらいに作業に慣れる事ができます。
まぁ、不安な方でしたら2セットで万全を期してもらえれば良いかと思いますが、この練習材料がめちゃくちゃ高いんですよね。1セットでも1~2万円します。
僕の場合、1日1問のペースで練習していきました。作業に慣れている状態で試験に臨みたかったので試験の2日前に13問をひと通り練習し終えるスケジュールです。
実際に工具を使用して練習した期間は試験日の2週間前からで、2週間は毎日作業をおこなっていました。それとは別に単線図から複線図を書く練習もおこないます。
なので技能試験の勉強時間は合計すると30時間弱くらいです。
第二種電気工事士(技能試験)で使用した工具・練習材料
僕が使用した工具と練習に使った部材セットをご紹介します。ほとんどの方が工具セットを購入されるかと思いますので、それぞれの工具でどんな作業をおこなうのかもご確認ください。
HOZAN
ホーザン(HOZAN) 電気工事士技能試験工具セット 基本工具のセット DK-29 特典ハンドブック付
参考価格12,308円(税込)
このセットには、プラスドライバー・マイナスドライバー・ペンチ・リングスリーブ用圧着工具・ウォーターポンププライヤー・電工ナイフ・布尺が入っています。
僕が技能試験で使用した工具は上記のセットとVVFストリッパーです。VVFストリッパーは単品で購入しました。
HOZAN
ホーザン(HOZAN) VVFストリッパー 電気工事士試験対応 ワイヤーストリッパー P-958
参考価格3,273円(税込)
はい、工具を揃えるのにも1万円以上かかります。「こんなに作業で使うん?」って思われるかも知れませんが、全部使います(笑)。
ただ、指定される問題によってはペンチ・ウォーターポンププライヤー・電工ナイフは使用しません。僕の時もこの3点を使わなくていい問題が出ました。
- 布尺
- ケーブルや電線の寸法測定に使用します。試験中は机にセロハンテープで固定しておくと使いやすいです。
- プラスドライバー
- ランプレセプタクル・露出型コンセント・ブロック端子・配線用遮断器のねじの開閉に使用します。
- マイナスドライバー
- 埋込連用取付枠に埋込型コンセント・各スイッチの付け外し、埋込型コンセント・各スイッチ・引掛シーリンからケーブルの引き抜きに使用します。
- VVFストリッパー
- ケーブルの切断、ケーブル被覆の剥ぎ取り、のの字曲げ、リングスリーブの上部にはみ出た銅線の切断に使用します。
- リングスリーブ用圧着工具
- リングスリーブの圧着に使用します。
- ペンチ
- VVRケーブル内の紙(介在物)の切断、アウトレットボックスの穴開け、リングスリーブの上部にはみ出た銅線の切断に使用します。
- ウォーターポンププライヤー
- アウトレットボックスの穴開け、ねじなし管用ボックスコネクタのねじ切り、アウトレットボックスと電線管の付け外しに使用します。
- 電工ナイフ
- VVRケーブルの被覆の剥ぎ取り、ゴムブッシングの切れ込みに使用します。
こちらの工具を使ってひとつひとつの作業をおこなえるようにします。そうする事によって試験問題の作業も素早くおこなえるようになります。
次は僕が技能試験の練習用に利用した部材セットです。13問分を1セットで購入しました。
HOZAN
ホーザン(HOZAN) 令和6年 第二種電気工事士技能試験 練習用部材 DK-51 1回セット ハンドブック付
参考価格19,247円(税込)
この中にある「合格クリップ」というものがメチャメチャ便利です。あらかじめ接続する線を束ねておく事ができます。
初心者にはリングスリーブの圧着は意外と難しいので、合格クリップがあるとスムーズに作業ができて時間短縮に役立ちます。
第二種電気工事士(技能試験)で使用した動画
はじめはどう勉強すれば良いのかよく分からなかったんですが、いろいろ調べていく内にHOZANのYouTube動画に辿り着きました。
僕は技能試験にテキストや学習サイトは利用していません。「電工試験の虎_ホーザン」のYouTubeチャンネルだけで合格できました。
上の動画では各工具の使用方法を紹介しています。この動画の他にも複線図の書き方やその年の候補問題の作業方法も紹介してくれています。
まずは複線図の書き方を覚えて、各工具の使用方法を覚えていきます。ある程度、工具の使い方がわかればあとは繰り返し体で覚えていくだけです。
僕は試験日の2週間前から工具を触りだしたんですが、試験日には自信もありましたし、試験が終わったあとも「これは合格やな!」って手応え十分でした。
ちょっと嫌だったのは試験の時に出た問題が、一番はじめに練習して1時間20分もかかったアノ問題だったこと。1回ずつしか練習していないので大幅にタイムオーバーした記憶しかなかった問題です。
それでも作業はスムーズに進められましたし、最後に見直す時間も十分に確保できました。この2週間での自分の成長に嬉しくなりましたねぇ(笑)。
第二種電気工事士(技能試験)で人気のおすすめ参考書
第二種電気工事士の技能試験でみんながよく利用する人気のテキストをご紹介します。欠陥となる作品や作業する上で注意しなければいけない項目をチェックしておく事も大切です。
ツールボックス
2024年版 ぜんぶ絵で見て覚える第2種電気工事士技能試験すい~っと合格: 入門講習DVD付
参考価格2,090円(税込)
第二種電気工事士の技能試験で良く使用されているテキストが上記のものです。気になる参考書は実際に書店で確認してもらう方が良いかと思います。
第二種電気工事士(技能試験)のおすすめ学習サイト
個人的に第二種電気工事士の技能試験にテキストは要らないと思います。「電工試験の虎_ホーザン」のYouTubeチャンネルだけでも良いと思っているんですが、不安な方は学習サイトがオススメです。
というのも技能試験は作業に使用する工具と練習用の部材を購入するために3万円くらいかかります。そこにテキストも購入していてはかなりの出費になります。
筆記試験の時にも紹介した学習サイトは技能試験でも活用できるので良かったらチェックしてみてください。
このサイトでは過去の問題の解説から各注意事項も確認する事ができます。
パイロットランプの回路(常時点灯・同時点滅・異時点滅回路)の違い、リングスリーブを使用する種類や適切なダイスなどもこちらで確認できます。
こちらは「電工試験の虎_ホーザン」を公開しているHOZANのサイトです。筆記試験から技能試験までを参考書並みに完全網羅しています。
ここで欠陥の判断基準を確認しておけば、自然と正しい作業をおこなえるようになります。
それに加えてHOZANは工具や部材も販売も直接おこなっています。同じ商品を買うなら直営店・Amazon・楽天・ヤフーとそれぞれの料金を比較してお得に購入してください。
第二種電気工事士の免状(おまけ)
技能試験はどういう勉強をすればいいのかわからない、という方もなんとなく流れを掴んでもらえましたでしょうか。技能試験がどんな試験なのかがわからないから不安になる。だから試験概要を押さえれば不安は解消されていきます。
はじめは工具に触るのもためらってしまうかも知れませんが、やってしまえばすぐに慣れます。そして1日1時間でも継続する事が大事です。
僕みたいに1問目の練習で時間がかかり過ぎて、「ムリっ!」って諦める方もいるかも知れませんが、ホントにすぐに作業時間は短縮できますし、なにより電気回路を自分で作るのが楽しくなってきます。
あと第二種電気工事士の免状がどんなものなのかも参考にご紹介します。免状の表面には顔写真・氏名・生年月日・交付年月日が記載されています。
裏面はこんなカンジです。上部の「住所」欄は記入しなくて大丈夫です。もし免状取得後に住所変更された場合はこの住所欄に新住所を記入する事なります。
第二種電気工事士の免状はしょぼいって言われてますが、実は各都道府県によって形が変わるみたいです。僕が申請した大阪ではカバーなしのパウチ(ラミネート)されたものでした。
僕も車の免許証みたいなカードを想像していたので、「あぁ、こういうものなのね」ってちょっとガッカリでしたね(笑)。あなたの地域ではどんな形の免状が届くのか楽しみにしていてください。