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眼内レンズの挿入術を体験!眼内レンズの種類・費用・保険適応などをご紹介

以前、ブログでお伝えさせて頂いたんですが、僕は生まれつき(先天性)の白内障です。僕の母親のおばあちゃんから母親へ、そして母親から僕に遺伝して今に至ります。

白内障とは眼の中にある「水晶体」と呼ばれる部分が白く濁るために眼鏡などで矯正しても視力が伸びなくなるという病気です。白内障を改善するには手術をするしかありません。

僕も白内障の手術を受けたんですが、術後、ちょっと特殊な症状に悩まされてきました。今回はその症状を改善するために「眼内レンズ」を入れましたのでご報告します。

眼内レンズとは

コンタクトを利用している方ならイメージしやすいと思いますが、眼内レンズとは眼の中で固定するレンズです。白内障の手術などの際に眼内レンズの挿入も同時におこなわれます。

ソフトコンタクトのように柔らかいアクリル樹脂で作られていて、サイズはレンズ本体の直径が約6mmとかなり小さなレンズです。眼の中でも安全な素材で作られていて半永久的に利用する事が可能です。

今では白内障の手術と眼内レンズの挿入はセットでおこなわれていますけど、僕の眼はちょっと特殊で白内障の白濁を取り除く処置だけをおこない、眼内レンズは入っていない状態。

眼内レンズが入っていないので僕の視力は裸眼で「0.06」くらいです。なので普段はハードコンタクトを付けて生活していたんですが、ハードコンタクトにもデメリットがあります。

それは光が伸びて見えるというコトっ!詳しくは「先天性白内障のために10代で手術を受けたら光が伸びて見えるという症状が…」にも記載しているので併せてご覧ください。

光が伸びて見える症状は地味に厄介で、夜道を歩いていると対向車のライトが目の前まで伸びてきて前方の歩行者がよく見えなかったりするんですよねぇ。

日常生活にはそんなに問題ないんですけど車の運転は危ない。なので今回、この光が伸びる症状を改善するために僕は10代の頃に手術した目に眼内レンズを入れる事を決意しました。

ですが手術をするのもひと苦労っ!平日は働いているので土曜日でも受診できる眼科に通っているんですが、もしもの事態にも対応できるようにと総合病院へ転院する事に…。

総合病院は基本的に平日しか受診できないので有給休暇を使って通うしかない。なので術後の検査まで合わせると10日ほど有給がぶっ飛びました(笑)。大きな病院でも土日診療してくれないもんですかねぇ。

僕が希望した眼内レンズは「単焦点眼内レンズ」というもので、左目は遠くにピントを合わせた眼内レンズ、右目は近くにピントを合わせた眼内レンズです。

本来、単焦点眼内レンズは両目とも見え方を合わせるのが一般的です。なのでお医者さんもはじめは怪訝そうにされてましたが(笑)、コンタクトでも左右で遠く用と近く用を使用していた事を説明して納得してもらいました。

両目とも遠くにピントを合わせると近くを見る時に眼鏡をかけなければいけないので、僕はあえて左目と右目に差をつける「モノビジョン」という方法にしたんです。

眼内レンズの種類には「単焦点眼内レンズ」と「多焦点眼内レンズ」の2種類があります。

単焦点眼内レンズとはピントを1点しか合わせる事ができない(1焦点)眼内レンズの事です。ピントは「遠距離」「中間距離」「近距離」の中から自分の生活に合わせて選択します。

一方、多焦点眼内レンズとは複数点でピント調整ができたり、焦点の幅を広くとれる眼内レンズの事です。多焦点眼内レンズはさらに細分化され、「2焦点」「3焦点」「5焦点」「焦点拡張」などがあります。

眼内レンズの種類

種類 見える範囲
1焦点
単焦点眼内レンズ
「遠方」「中間」「近方」のいずれか
2焦点
多焦点眼内レンズ
「遠方~中間」「中間~近方」のどちらか
3焦点
多焦点眼内レンズ
「遠方」「中間」「近方」
5焦点
多焦点眼内レンズ
「遠方」「遠中」「中間」「中近」「近方」
焦点拡張
多焦点眼内レンズ
「遠方~中近」「遠中~近方」のどちらか

眼内レンズ挿入術の費用

僕は総合病院へ転院して手術を受ける事になったんですが、はじめて大きな病院を受診するにも注意が必要です。まずはかかりつけ医に「紹介状」を書いてもらいましょう。

紹介状がなくても大きな病院で受診する事はできますが、初診時に「選定療養費」というものが加算されます。僕が手術した病院では選定療養費が「10,800円」とかなりの高額でした。

選定療養費は「医療法」で定められているので国民が負担しなければいけない費用です。ただし、金額は病院によりますので受診をお考えの病院の選定療養費を事前に調べておくほうが良いです。

かかりつけ医の紹介状さえ持参すれば高額の選定療養費は支払わなくてもOKになります。

そして病院を受診する前に「限度額適用認定証」の用意もしておきましょう。社会保険に加入しているなら協会けんぽへ、国民健康保険に加入しているなら国保へ申請します。

僕は協会けんぽへ申請したんですが、協会けんぽのホームページから申請書をプリントアウトして必要事項を記入して郵送するだけです。1ヶ月もかからず限度額適用認定証が自宅に届いたと思います。

限度額適用認定証は医療費が高額になりそうな時に利用します。支払い限度額はそれぞれの所得によって変動しますが、僕の場合は両目の眼内レンズ挿入術で手術費用は合計8万円とちょっとでした。

限度額適用認定証は少し複雑なんですけど、1ヵ月(1日から月末まで)の合計負担額に上限が設けられます。なので両目の手術をお考えならひと月の間に2度の手術を組まなければいけません。

「今月は右目を手術して、左目は来月に手術をする」といったスケジュールの組み方だと限度額適用認定証での限度額が適応されない事もあるので注意してください。

もうひとつの注意点は手術費用と外来費用の限度額は別勘定になるという事です。

手術費用は限度額に達しているのに、術後の外来費用は普通に請求されたので窓口で尋ねてみると、外来費用の合計額が限度額の8万円に達していないので通常の金額を請求しているとのコト。

ん~、限度額適用認定証を使ってマシにはなりましたけど、結局、初診時からの外来費用を含めると10万円を超える費用がかかってしまいましたねぇ。でも、大丈夫です!こんな時に頼りになるのが生命保険です。

眼内レンズ挿入術の保険適応

眼内レンズの挿入術は30分くらいで終わります。ただし何の問題もなければの話です。僕の場合は白内障の手術を受けてから何年も経過しているので、お医者さんも実際に手術をおこなってみないと何とも言えない状況。

なのでスムーズに進んだ時の処置と問題が起きた時の処置の両方の説明を聞いていたんですが、幸いにも手術は無事に成功っ!心配していたのでめちゃめちゃホッとしました(笑)。

感動したのは手術に一切の痛みを感じないコトです。10代の頃の手術では麻酔の注射がめちゃめちゃ痛かったんですけど、今では目薬だけで十分効いてくれます。

当時は眼球と頬骨の間に1本、こめかみに1本の計2本の注射を打って麻酔してたんですよねぇ、あの痛みは僕のトラウマとして今でも覚えています(笑)。

日帰り手術もはじめての経験でしたけど、その日に帰れるのって嬉しいもんです。10代の頃は1週間も入院していたので、今回の手術は快適過ぎるくらいでした(笑)。

眼内レンズは大半の方が僕も入れた単焦点眼内レンズを選択されています。その理由は保険が適応されるからです。多焦点眼内レンズは保険が適応されないのでかなりの高額っ!

多焦点眼内レンズにはいくつも種類があるんですけど、おおよそ片眼で50万円前後です。

ちなみに単焦点眼内レンズであれば手術費用込みで片眼4万5千円くらいなので、多焦点眼内レンズと比べればかなり安いです。レンズは簡単に入れ替えができないので、納得いくまでお医者さんに相談してみてください。

保険が適応される単焦点眼内レンズを選択し、限度額適用認定証を利用して両目の手術をするのであれば、今回の僕のように「10万円~11万円」ほどの費用がかかります。

保険が適応されるといっても10万円以上のまとまったお金を用意しなければいけないので結構ツライですよね。そんな時は加入されている生命保険の保障内容を確認してみてください。

僕は都道府県民共済に加入しているんですが、手術共済金として「12万円」を頂きました。

ですから今回の眼内レンズ挿入術にかかった費用がまるまる返ってきたカンジです。やっぱもしもの時のために生命保険に加入しておくほうが良いですね。

手術後の生活

手術後はコンタクトも眼鏡もつけずに生活しています。何年もコンタクトをつけて生活していたので今はめちゃめちゃ快適です!眼内レンズの見え方が不安でしたけどほぼほぼ希望していた通り。

若干、コンタクトの時より近くが見えなくなりましたけど、スマホの文字が読めてるから良しとしよう(笑)。改善したかった光が伸びてくるという現象もようやく解消されましたしね。

手術後の経過観察は以前通っていたかかりつけ医に診てもらっているんですが、車の運転のために眼鏡を作りたいと伝えると「3ヶ月経過すれば眼鏡を作っても良いですよ」とのコト。

どうやら眼内レンズは術後に目の中でズレてしまう事があるそうです。そして3ヶ月も経過すればレンズが固定されるので見え方も変化しなくなるという事でした。

そして無事に3ヶ月経っても見え方に変化はなかったので眼鏡を作りに行ったんですが、ココでも感動です(笑)。今までは特注のレンズしか合わなかった僕の目が、通常のレンズで矯正できてる~!

この感動は伝わらないかも知れないですけど(笑)、今までは牛乳瓶の底みたいな分厚いレンズしか合わなかった僕が薄~いレンズの眼鏡をかける事ができるなんて。

今の僕の目は左目で遠くを見て、右目で近くを見ています。そして眼鏡をかければ両目とも遠くが見えるようになりました。なにより光が伸びるという症状が改善できたのが嬉しい。

長かったですけど僕の白内障問題もこれでひと段落………と、思っていたんですけどねぇ…。

白内障という病気

家族でお出かけした際に子供たちが砂場で遊んでたんですが、おそらくソレが原因かな?汚れた手で目をこすったからなのか息子にめばちこ(ものもらい)ができてしまいました。

なかなか治らなかったので眼科に行って目薬を出してもらったんですが、ついでに眼の状態を診てもらうと5歳の息子の眼にも白内障が…。心配していた事が現実になってすごくショック。

僕の母親もこんな気持ちだったんでしょうね。「元気な身体に産んであげられなくてゴメン」っていう。僕自身、目が悪いという事でイヤな思いもしてきたので「息子にあんな思いをさせてしまうのか」とかなりヘコみました。

でも、彼女(嫁)が「誰のせいでもないから気にしなくていいよ」って言ってくれたので気持ちを切り替える事ができました。確かに僕が白内障になったのは母親からの遺伝ですけど、決して母親のせいではないですからね。

目が悪いのはイヤでしたけど、だからと言って母親を嫌う事はなかった。同じなんですよね、「僕のせいで息子が…」って思うえば思うほど「母親のせい」って言ってるのと同じになる。

ですから僕と同じように自分の子供が先天性白内障と診断されたとしても、「自分のせい」なんて思わないでください。自分の子供をわざわざ病気にしようとする親なんていません。

それに今では白内障の手術も痛みを感じる事なく、日帰りで受ける事ができます。病気になったのは残念ですけど、手術をしてしまえば普段の生活や仕事に支障がないくらいに視力は回復します。

ということで僕の母親のおばあちゃんから母親へ、母親から僕に、僕から息子へ4代にわたって脈々と白内障が受け継がれています。遺伝ってスゴイ!

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